2014年5月の一覧

アニョリ イン ブロード

肉の詰め物を包んだパスタ(アニョリ)の入ったブロード

ブロードはだし汁とでも訳しましょうか。野菜のブロード、魚のブロード、肉のブロード
用途に合わせて色々なブロードを仕込みますが、ここでは詰め物に合わせて牛の筋でとったブロードを合わせます。

マントヴァの郷土料理と教わりましたが、似たような料理は他の土地にもあるようで、今回はトスカーナで教わった
レシピを基に作りました。伝統に則って直接ブロードの中で茹で上げていきます。

ブロード自体は淡いコンソメスープなのですが、直接茹でることで得られるパスタとスープの一体感が
この料理の醍醐味じゃないでしょうか。見た目は素朴でシンプルですけどね。。

白ワインと相性が良いと思いますが、これからの時期にはキリッと冷えた犬山の地ビール ローレライがおすすめです。
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カルパッチョ

カルパッチョといえばすっかり魚料理のイメージが定着したように感じる昨今ですが
起源は色々な説があるものの、20世紀半ばにヴェネツィアのハリーズバーで生の牛肉を使った
料理として誕生したというのが一般的かと思います

今ではイタリアでも魚のカルパッチョは珍しくありませんが、そのルーツは日本にあるのだとか。
もっとも今の日本では牛肉を生で提供するのは難しくなってしまいましたが

イタリア修行時代のリストランテでシェフ パティシエのフランチェスカから教わったカルパッチョは
パイナップルでした。
とりわけ料理に関しては保守的で頑固なイメージのあるイタリア人にしては、面白い発想だなーと
驚いた記憶があります。

先日おいしそうなパイナップルを頂いて懐かしい記憶がよみがえってきたのでつくってみました。
桃のジェラートを添えて提供しております。
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バーカウンター

当店、6席ほどのカウンターがありますので、バーとしてご利用されるお客様も多数います。

日曜日は九時位までバタバタして、以降は静かに閉店を迎えるのがいつものパターンです。
今夜も九時半に最後のお客様を送りだして、掃除を終え今週も終わったなーなんて思っていたところに
ふらっと一人のお客様がカウンターに。

カクテルをオーダーされまして、トニックウォーターをグラスに注ぎながら
「観光ですかー?」
なんて世間話のつもりで尋ねてみたところ、近所に住んでますとの返答。

その後色々お話を伺ったのですが、非常に印象的な言葉を残していかれました。
その方、今まではもっぱら居酒屋で飲むばかりでバーに足を踏み入れたことが無かったとのこと。
バーと呼ばれるお店に興味をもつも、なかなかキッカケもなく、しかし生活必需品ではないので、
知らなければ知らないままですんでしまう。最初の一歩がなければ何も始まらないと思い、ネットでお店を探し
一人でバー巡りをされているとか。

店と自宅を往復するだけの生活にすっかり慣れてしまった最近の自分にはひどく印象的な言葉でした。

最近生活も仕事もマンネリではなかろうか、好奇心が欠落してるんじゃなかろうか。なんて自問自答しながら書いてます。

いささか大袈裟ではありますが、これからの仕事、生活に大きな影響力をもった言葉でした。

三元豚

昔からお世話になっている方が新たに三重県松坂市で養豚場の経営を始めたと聞き、先日詳しい話を聞きに行ってきました

サンプルを頂きさっそく試食してみました

三元豚と呼ばれるその豚は、松坂豚ともよばれ通常の飼育期間よりも長く育てられ、煮込んでも灰汁がでず
豚特有の臭いも無く非常に美味。

店で使う食材はイタリアの多くのレストランがそうであるように、地元のものを使いたいという思いから
今までは美濃健豚という岐阜県産のものを使ってきましたので、遠く離れた松坂市の肉を使うことに少しためらい
を感じてますが、この味わいは魅力的で今迷ってます。

もしかしたら近いうちに松坂豚の自家製ソーセージがメニューに登場するかもしれません。
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