2014年11月の一覧

パーティーメニューのご紹介

オープン当初からメニューに入れようと思いつつなかなか取り組めずにいた思い出の料理ピアディーナ、年末の忘年会に向けて試作してみましたところ、
なかなかいい感じに仕上がったのでここでご紹介させていただきます。

ピアディーナと聞いて「ああ、あれね」となる人は少ないと思いますが、エミリア ロマーニャ州のロマーニャ地方の伝統的な無発酵のパンの一種でフライパンで薄く焼き上げて、お好みの食材を挟んで食べます。
トスカーナではまったく見かけることが無かったのですが、ロンバルディア州にありながらもパダーナ平原に位置するマントヴァの町では食文化もエミリアロマーニャに近いようで、町の至る所に屋台や専門店がありました。

この料理を日本で作ってみたいと思いましたがファーストフード的な料理なので勤務先のレストランで作ることはまずありません、休日のたびに町まで行って食べながら研究してたのですが、ある日突然レストランの目の前にピアディーナ専門店ピアディネリアがオープン。しかも営業時間はAM1:00まで!早々、店の仲間達に誘われて営業後に行ってみると、店員さんはルーマニア人の超絶美女。それから帰国までの4ヵ月、お調子者のイタリア人達とほぼほぼ毎日研究そっちのけで通いつめたのも今ではいい思い出
今回試食して当時の甘酸っぱい記憶が鮮明に蘇ってきました(笑)

さてこのピアディーナ、やはりファーストフード的な料理なので通常のメニューに載せるのはちょっとどうかなと思いパーティー料理限定で提供させていただこうかと思います。
ピアディーナ

リゾット再開

毎年暑い時期になると、まったくリゾットのオーダーが入らなくなるので、今年の夏はリゾットをメニューから外してましたが

ここ最近は肌寒く感じるようになり、お客様からもリゾットない?と聞かれることしばしば。早々にリゾット用のお米を発注して仕込みにかかりました。

毎年マイナーチェンジを繰り返しながら造り続けている鴨のリゾットです。
これもマントヴァの郷土料理ではありませんが、そのルーツは修行先のレストランのシェフ シルヴァーナのまかない料理からきてます。

そのレストランでは休み明けの水曜日の朝コック総出で大量のホロホロ鳥の解体作業から一週間の仕事が始まります、メイン料理のホロホロ鳥の胸肉のローストに使われるのですが、使うのは胸肉のみでモモ肉はまかないにまわります。
個人的にはモモ肉の方が美味しいのにもったいないなーと思いましたが、日本では高価なホロホロ鳥を毎週腹いっぱい食べる事ができるのですから、もう水曜日のまかないが楽しみで楽しみで。

通常まかないはパティシエのフランチェスカが担当なのですが水曜日はシェフが得意げにキッチンに立ちます。焦がしめの玉ねぎと赤ワインビネガーをきかせアグロドルチェ(甘酸っぱい)に仕上げるのがこの土地のやり方なんだとか。
仲間のコック達は また手羽先かぁ といった面持ちでうんざりしながら食べているのが印象的でしたが、、、

この料理を再現したいなと思ったのですがやはり日本ではホロホロ鳥は高価なのでパス、鶏肉で試すも全然ダメ、そして行き着いたのが同じ鳥類で赤身の鴨でした。まずまず近い感じに仕上がったと思いますがこの料理、えらく時間がかかるのでアラカルトが中心の当店には難しい、そこで思いついたのがあらかじめ仕込んでおいてリゾットに仕立てるというものでした。

単調な味になりがちなリゾット アクセントにむかごを合わせてみました。
田舎育ちの私にはなじみ深いむかごですが意外とむかごって何ですか?と聞かれます 山芋のツルに実る実のようなものです。
個人的な意見ですがスターアニスを思わせるような独特の風味があり鴨と非常に相性がいいと思います
年内は続けようかと思っておりますので一度試して頂けたらと思います。
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